それはロンぢゃないよ

200504_img_4.jpg
今夜のBGM・・・ Roy Wood / Boulders

本当に好きな音楽を誰かに語ろうとするとき、何と表現しても陳腐にしか聞こえないんじゃないか、その音楽のよさの何百分の一も伝わらないんじゃないかという気がするもんですね。

このアルバムを紹介するにあたっても、とにかく聴いて欲しいとしか言えないんだけど、こんな名作をいつまで廃盤状態にしておくつもりなんでしょう、レコード会社ってやつは。

ロイ・ウッド、この英国ポップ界の奇人、ザ・ムーヴとウィザードのリーダーにしてELO創設者、ドラムスからホーンまでこなす元祖宅録男にしてジャケット画まで手がけるマルチクリエイターは、知名度では元同僚のジェフ・リンに1歩も2歩も譲るが、手作り感覚のソロ・アルバムで聴けるウォームなサウンドはジェフ体制下のELOとは一味違う魅力がたっぷり。

ジェフのELOが宇宙や秘境に向かうのに対して、ロイのソロ・アルバムはイギリスの片田舎やロンドンの裏通りで佇んでいる。今こうして聴いていても、(行った事もない)イギリスの民家で暖炉を囲み、スコーンなんぞをつまみながら談笑している光景が浮かんできて・・・

・・・こりゃ酒なんかのんでいられねえや、えーい、紅茶だ、紅茶をもってこい!

・・・取り乱してスイマセン。このファースト・ソロ「Boulders」には、いきなり1曲目の「Songs Of Praise」からずっと続く名曲の雨あられ攻撃にやられっ放し。正直、ムーヴやウィザードで聴ける過剰さはちょっとやりすぎと思うところがあるので、このソロ・アルバムの飾り気のなさは、曲のよさを引き立てていて、たまらなくまぶしい。

ちなみに、写真右下はセカンド・ソロ「Mustard」。こちらは少しカラフルな印象だけども同じく名盤。しかしこれまた現在廃盤状態。とりあえずベスト盤の「Exotic Mixture」だけでも、アマゾンに在庫があるうちに買っとくんだ!急げ!

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック