スティーヴィーからの荘厳でプログレッシヴなメッセージ

今夜のBGM・・・ Stevie Wonder / Songs In The Key Of Life
「70年代ニュー・ソウル御三家」シリーズ、最後に登場は、ロック・ファンにも一般人にも(笑)一番なじみが深いであろう、世界のスーパースター、スティーヴィー・ワンダーであります。
まもなく、なんと10年ぶりの新作「A time 2 Love」がリリースされるということで、盛り上がることは間違いないですね。先行シングルは未聴ですが、ギターにプリンス、コーラスがアン・ヴォーグという豪華さ(らしい)です。
さて、この本物の天才スティーヴィー、1962年に12歳!でデビューして以来、40年以上の活動歴を誇り、その間に発表してきた膨大な作品群と受賞歴、他のアーティストにカヴァーやサンプリングされた曲は数知れず、後世の音楽界に与えた影響はメガトン級。やっぱり影響力の強さではビートルズかスティーヴィーでしょう。(スティーヴィー自身もビートルズに影響を受けてますけど。)
とくに最近の若手ミュージシャンは、人種を問わずみなスティーヴィーからの影響を口にします。まさに「ジャンル」を超越してリスペクトされ続けるスペシャルな存在。驚くべきことに、これだけの実績を残してきても、まだ55歳なんですね。同じソウルの偉人、マーヴィンやカーティス、ビートルズのジョンやポールと比べても約10歳若い。
そんな偉大なスティーヴィーですが、その音楽的才能のピークが70年代であることは異論の無いところでしょう。デビュー以来、天才的な歌いっぷりと楽器演奏能力でヒット曲を連発していたものの、それらはモータウンというヒット曲製造工場の枠内に収まった活動であり、彼が初めて契約上も自分の好き勝手にやれるようになったのが、72年作「心の詩(Music Of My Mind)
「トーキング・ブック
上の三部作には当然のごとく名曲も目白押し。ジェフ・ベックに提供した「迷信(Superstition)」、ジャクソン5がコーラスに参加している「悪夢(You Haven't Done Nothin')」などのスリリングなナンバーや、「サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」に代表される美しいバラード。
個人的に大好きなのが「インナーヴィジョンズ」収録の「ゴールデン・レディ」や「くよくよするなよ(Don't You Worry 'bout A thing)」。身もだえするよなコード進行がたまりません。
上記三部作からしばらくインターバルを置いて、76年に満を持して発表された2枚組大作が「キー・オブ・ライフ
「愛するデューク(Sir Duke)」、「可愛いアイシャ(Is'nt She Lovely)」など、どのベスト盤にも入っている代表曲もよいですが、個人的に一番しびれるのが、メッセージ色の強いファンク・ナンバー「ブラック・マン」。後半の先生?と子供たちによるコール・アンド・レスポンスで、歴史上の功績を残した人物の名前と、その人種を連呼していくところが燃えます。
余談:10年近く前にコンサートを観にいったんですが、ラスト近くで盛り上がって興奮したスティーヴィーが、ピアノの椅子の上に立ち上がって、その瞬間スタッフが青い顔して飛んできて足を押さえ、会場からも「あぶなーい!」「降りろー!」という声が飛びました。なんだか微笑ましかったです。
この記事へのコメント
ぷくさんが昔書かれたスティーヴィーの記事を読もうと思って、ぷくさんのブログを一生懸命開いているんですが、なんか今日は調子が悪くて開くのにすごーく時間がかかってます。もしかしてアクセス集中?また後で読んでみますね。