来年3月に出るクラプトン自叙伝のサウンドトラックとして。

今夜のBGM・・・ ERIC CLAPTON / COMPLETE CLAPTON
またベスト盤か・・・と正直思います。が、今回のは英米で10月に発売された、クラプトン初の自叙伝のサウンドトラックとして、それなりに意味はあるのかと思います。キャリアを通して年代順に収録されたベストは初めてだしね。
ちなみに自叙伝の日本語訳は来年の3月発売予定。なんといっても人生いつみても波乱万丈、1人大河ドラマ男・クラプトンの自叙伝ですからね、本人が何をどう語っているのか、非常に楽しみです。
で、このベスト盤・・・
まず、ジャケを見た瞬間、あちゃ~と思いました。
なぜ、UK盤の写真入りジャケットの方を使わずに、US盤の味も素っ気もないジャケット使うかな~?真剣に売る気があるのだろうか。
こっちがUK盤のジャケ写。
↓
・・・まあ、日本限定企画盤の「バラッズ」の時に、この写真使っちゃったからだろうなあ。でもそんなの関係ねえ!こっちの方がいいぢゃないか!だめだよ~本人はジャケに関して無頓着なところがあるんだから、周りの人がしっかり考えてあげないと。
あと、原題は「COMPLETE CLAPTON」、それもどうかと思うけど、邦題が「ライフタイム・ベスト」って・・・。死人みたいに言わんで欲しいなあ。
内容に関しては、特にレアなトラックとか入っているわけではなく、ファンなら普通に持ってるはずの音源ばかりなので、無理に購入する必要はないとは思います。(←オイ!)ちなみにわたしも例によってサンプル盤で聴いてます。
もちろん、聴いてる時は否応なしに盛り上がりますよ!(←フォローになってない)
クラプトン初心者には文句なしでこれをオススメします。これ聴いて気に入った時代のオリジナル・アルバムから聴いてゆけばいいのです。
クリーム時代の5曲から始まるので盛り上がりますが、自叙伝のサントラという意味あいでは、その前のヤードバーズやブルース・ブレイカーズ時代の演奏もちょっとでいいから入れて欲しかったかな、という気もします。
個人的には、ディスク2の冒頭が、クラプトンのキャリアの中でも一番スポットが当たらない80年代の、アルバムでいうと「マネー・アンド・シガレッツ」、「ビハインド・ザ・サン」、「オーガスト」あたりからの選曲で、この辺ってあんまりちゃんと聴いてないから新鮮でした。
特に「ビハインド・ザ・サン」の、いかにも80年代な人工的なサウンド、シンセの音、フィル・コリンズのドラムの音・・・う~ん痛い。痛いが悪いのはクラプトンではなくフィルだ(笑)。というかこの時代はみんなこんな音だった。冷静に聴くとそんなに悪くないし、これもまたクラプトンの人生。目を背けてはなるまい。(←またまたフォローになってない)
89年の「ジャーニーマン」あたりからまたサウンドに暖かみが戻ってきます。そして例の息子さんの事故などもあり、91年の「ティアーズ・イン・ヘブン」から明らかに作風が変わってます。それまでの柳ジョージ風イケイケ親父的ルックスから、突然侘びサビ眼鏡親父へ・・・。その侘びサビ境地とは逆にこの時代から急激に売れ始めるんですけどね。
クラプトンをただのホワイト・ブルース・ギタリストとしか見ていない人とは意見が食い違うかも知れませんが、曲としては、やっぱり「チェンジ・ザ・ワールド」が断トツにずば抜けて素晴らしい!とあらためて思いました。クラプトンの歌とギターの魅力と、ポップソングとしての普遍性が完全に溶け合ってます。プロデュースしたベイビーフェイスの手腕と、裏でこの組み合わせを画策したというロビー・ロバートソンの仕掛け人としての嗅覚に脱帽です。
個人的には、90年代に発表された全てのポップソングの中でも最高の1曲だと思ってるんですがどうかなあ?
・・・・軽く書くつもりでしたが、クラプトンについてだとついつい長くなってしまう。というわけで、このベストを聴きながら3月の自叙伝の発売を楽しみに待つことにします。
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日本盤には、ロバ・ジョン・トリビュートからの2曲の代わりに、「BLUE EYES BLUE」と「SAY WHAT YOU WILL」を収録。あまり評判よくありませんが、個人的にはこういうタイプの曲も今のクラプトンには重要だと思ってます。
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こっちがUS盤。
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ジャケが写真のUK盤。
この記事へのコメント
クラプトンにかんしては クリーム時代 ドミノス時代、 アンプラグド時代しか きいてません(^_^;)そんなに マニアでもないので 買わないですね、自叙伝も立ち読みするだろうな。カナさんのブログの知識をアテにしてます。
あはは、柳さんの方が「クラプトン風」では。わざとそう書いたですよね?
>内容に関しては、特にレアなトラックとか入っているわけではなく
そうですね、私は買わないですね。レアトラックは「Crossroad」という4枚組ボックスで出しつくした感がありますね。
>「チェンジ・ザ・ワールド」
すばらしい楽曲です。先の来日公演で聴きたかったですね。
受けました。さてクラプトン、それ程好きではないのですが紙ジャケ全部持っています。私的にはやはりクリームかな・・・でも「アナザー・チケット」のタイトル曲聴くとメロメロに・・・弱いんです。ああいうクラプトン。でも「チェンジ・ザ・ワールド」でもメロメロに・・・ベビー・フェイスの「チェンジ・ザ・ワールド」では腰が抜けてしまいました・・・(フォローになっていない)
70年代のソロも結構いいですよ。ベタですが「スローハンド」なんてどうでしょうか。「わんだほーとぅないと」という昼メロのテーマ一歩手前でギリ踏みとどまったロマンティックな名曲も入ってることだし。
わざとそう書いたですよね?
えっ!クラプトンが柳ジョージのマネしたんじゃないんですか!(←バカ)
・・・なんて。一応、ジョークのつもりでしたが、いつも(←バカ)のように1人突っ込みを入れないと間に受ける人がいるので怖いのですが、まあこれくらいならわかってもらえるかなと。
>「Crossroad」という4枚組ボックス
持ってます。ドミノズの2枚目用の曲とか、18曲ぐらい未発表音源(当時)が入ってたのでは?ちなみにヤードバーズ時代の音源はこのBOXしか持ってません。(爆)
そしてこのBOXのジャケのイラストこそ柳ジョージ風!
>それ程好きではないのですが紙ジャケ全部持っています。
それは立派に好きというのでは?(笑)
ベイビーフェイスの「アンプラグド」に収録されている「チェンジ・ザ・ワールド」ではクラプトンと共演してますが、デュエットしてるはずなのにクラプトンのヴォーカルはカットされててギターだけ。でも素晴らしいプレイしてます。
ベイビーフェイスは名プロデューサーで名コンポーザーだと思うけどヴォーカルはへナチョコです。コーラスにまわると素晴らしいけど。