フォーキー&グルーヴィー&エアリー。ミルトン・ナシメント『街角クラブ』

今夜のBGM・・・ Milton Nascimento / Clube Da Esquina
ブラジルのシンガー/コンポーザー、ミルトン・ナシメントの72年作品。通称『街角クラブ』。このジャケットを初めて見たとき、何故かザ・ポップ・グループの「ハウ・マッチ・ロンガー」のジャケを思い出してしまったのだけど。それぐらいの衝撃で、思わずジャケ買い。そういえば最近は滅多にジャケ買いってしなくなったな・・・。
ブラジルの音楽ってコリコリに固まった頭をリセットさせる時にちょうどよい。
このアルバムも随分プログレッシヴなことをやっているように聴こえる。いわるゆ欧米のプログレって頭で一生懸命考えた音楽って感じがするのに、ブラジル生まれのミクスチャー音楽って、欧米のロックやポップスが好きだから自分で演奏してみたらこんなん出来ました・・・っていう天然な感じがとてもよい。これはもう血でしょうね。
フォーキーでグルーヴィーなのにプログレッシヴで、しかもロマンティックでお洒落。ジャケもよい。買うしかないでしょう。
同じブラジルでも、白人のカエターノ・ヴェローゾに象徴されるトロピカリアの作品は、まず思想ありきって感じで凄く頭を使ってカッチリ作られているように感じるけど、内陸部ミナス・ジェライス州出身のミルトンらミナス・シーンの連中はもっと大らかというか、感覚的でフワフワしたものに聴こえる。もちろんカエターノも大好きだけどね。
このミルトン、ウェイン・ショーターのアルバム『ネイティヴ・ダンサー』にヴォーカリストとして参加してて、ここでも透明でふわっとした歌声を聴かせてくれます。これぞブラジリアン・フュージョン。
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この記事へのコメント
ええ声してはりますよね~。「ミナス」も持ってますが、あれはミルトンのアップ顔ジャケがキツイです(汗)。このジャケはストリートな感じがなんとなくロック感じで好きです。
いつも拝見しています。
このアルバム、ミルトン・ナシメント、大好きです。
このアルバムジャケには意味があります。
裏を見てみると、ほかにロー・ボルジスと共作のようになっています。
街角クラブは、実際にあるミナス・ジェライス地方の音楽クラブ、その中のミュージシャンがこのクラブから巣立ちます。
まず、ミルトンが出て、若い白人のローが出て、トルニーヨ・オルタ、ワギネル・チゾ、
ミルトンは、初めに自身が成功したとき、後輩、同胞を世に出そうと思います。
その通り、実力があるメンバーはそれぞれ成功していきます。
このアルバムを機に、クラブのメンバーは、世に出ていきます。
そのきっかけのアルバムです。
黒人の子は、ミルトン
白人の若い子は、ローを示しています。
ミルトンの仲間思いの優しい気持ちが感じ取れます
その美しさが、メロディに表れています。
ブログ放置してまして、コメントに気づくのが遅れてしまいました。申し訳ありません。
>黒人の子は、ミルトン
>白人の若い子は、ローを示しています
なるほど、そうだったんですね。知りませんでした。ブラジル音楽は奥が深いですね。これから時間をかけてゆっくり掘り下げていこうと思ってます。