ロック名盤・定番・補完計画「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ」

「ロック名盤・定番、補完計画」今日は「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ」です。
あまりにも有名なアンディ・ウォーホルによるジャケ。
ロック名盤ガイド本には必ずといっていいほど登場する有名盤ですね。
でもこれ、若い頃は正直ピンとこなかった。
ニコの存在がよーわからん。
だって、わざわざ「アンド・ニコ」ってタイトルに付いてる割に、ニコがリード・ヴォーカルとってる曲は3曲しかないし、とりたてて歌が上手いわけでもないし。
ルー・リードがヴォーカルの「ウェイティング・フォー・ア・マン」や「ヘロイン」はカッコいいと思ったけど、全体としてなんだかカッタルいアルバムだなあと思ってました。
それもそのはず、ニコは別に歌手じゃなくてモデルだし、パトロンだったウォーホルがゴリ押しで自分がプロデュースしてたヴェルベッツに参加させてニコを売り出そうとしただけのこと。
メンバーとしてはたまったもんじゃないですよね。
実際にバンドに居場所がないニコはアルバムの発売前に早くも脱退。
私もなんだかボヤッとしたこのアルバムより、ニコが抜けた2ndの「ホワイト・ライト・ホワイト・ヒート」の方が好きでした。
でも、でもね、今ならこのアルバムの良さ、切なさがよくわかる。
それはニコのソロ・アルバム「チェルシー・ガール」を聴いてから。

なんかハマったんですよね、あのダークで退廃的な雰囲気、まるでニコの人生の哀しみが歌にそのまま投影されているような。
マリアンヌ・フェイスフルにも通じるものを感じる。
いまではむしろ、ニコがヴォーカルの「Femme Fatale」や「I’ll Be Your Mirror」とかになんともいえない切なさと美しさを感じます。
1988年に49歳で亡くなったニコの人生に想を馳せながらグラスを傾けています。
https://youtu.be/k803PUvISuI
https://youtu.be/9ZL-fFYRIl0
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