追悼 ジェフ・ベック
朝イチでジェフ・ベックの訃報を聞いたけど、午前中は仕事が忙しくて感情が追いつく暇がなかった。
午後になって少し仕事が落ち着いて、色んな情報が入ってくるようになると、何とも言えない感情が込み上げてきた。
逝くなら逝くとあらかじめ言っといてくれないと、心の準備ができないよ。

初めてジェフ・ベックの曲を聴いたのは、多分中2の時かな?
シンコーミュージックから出てた「スーパーロックギタリスト」っていう単行本が当時の私のバイブルだったんだけど
これこれ↓

その第1章の1人目にドーンと紹介されていたのがジェフ・ベックだった。
まさにギタリストの中のギタリスト。これは聴かねばなるまい。
そう思って、ベスト盤のカセットテープをレンタルしてダビングしたのが最初。
そのベスト盤の1曲目だったのが「エル・ベッコ」。
この曲に一発でノックアウトされた。
ジェフ・ベックとの出会いの曲だ。
いわゆる3大ギタリストとの出会いは、ジェフ・ベックが一番早かったことになる。
それから少しずつオリジナル・アルバムを聴き進めていった。
でも最初の出会いからずっと好きだったな。
どの時代のベックも大好きなんだけど、なんだかんだ言って一番聴いているのが70年代中盤~後半のクロスオーバー期。
中でも「ブロウ・バイ・ブロウ」は、全てのロック・アルバムの中でも聴いた回数でベスト5に入っているはず。
その「ブロウ・バイ・ブロウ」期の、カミソリのように鋭利で神経質そうな怖い怖いジェフ・ベック。
この頃はピック弾きメインだけど、部分的に指弾きも披露している。
触わるとスパッと切れてしまいそうにヒリヒリした緊張感。
大学時代には、「ワイアード」のレコードのライナーノーツの裏写真を
下宿の部屋にポスター代わりに貼っていた。
キレイに剥がしてまだ持ってます。
なので、かれこれもう40年近くずっと好きで聴き続けていることになる。
私はエリック・クラプトンも大好きなんだけど
私的にはクラプトンはギターの神様というより
「ええ曲を書いてええ声で歌うメチャ上手なブルースギタリスト」だ(←誉めてる)。
本当の神は2人いる。
ジミヘンとジェフ・ベックだ。
ジミは私が生まれた時には亡くなっていたので、私にとってジェフベックがずっとギターの神様だった。
ライヴで目撃できたのは1度きりだったけど、1度でも会えてよかった。
そんな私が観た来日公演と同時期・同メンバーによる「哀しみの恋人達」
(b.タル・ウィルケンフェルド、dsヴィニー・カリウタ)
ベックの代表曲といえば、色々あるけどやっぱりこれになるのかな。
この頃のベックの指弾きのテクニックは恐らくピークに達していて、
本当に細かいトーンとかタッチのニュアンスが繊細で、観ながら唖然としていた。
タルのベースソロを弾き終わった後のドヤ顔がまた最高。
家に帰ってから、CDで、レコードで、サブスクで、Youtubeで、ベックのギターを噛みしめるようにずっと聴いている。
もちろんウィスキーのロックをお供に。
そんな中、Youtubeで観たクラプトン&ジェフベックの「ムーン・リヴァー」で号泣。
クラプトンにアルペジオ弾かせて、自分はソロで哭きまくるベック。
ギターを歌わせるとはこういうこと!
ジェフベックが亡くなって、いろんなアーティストが追悼コメントを出しているけど、
クラプトンは一言、“Always and ever”…….. ec とだけ。

落ち込んでクラプトンまで死んでしまわないかと心配している。
本当に勘弁して欲しい。
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